補聴器相談

補聴器相談の手順(新型コロナウイルス感染症対策のため、通常と別の手順で行うことがあります)

1)耳の診察、純音聴力検査:診療時間内はいつでも行っています

耳内の状態の観察、純音(言葉ではない音)の聞こえの程度を検査して難聴の原因、程度を診断し、補聴器の使用が可能か判断します。薬、処置、手術などの治療で改善する見込みがある場合はその治療を優先します。

2)言葉の聞き取り検査、補聴器の試聴貸出:予約制です

言葉の聞き取りの検査(語音聴力検査)などを行い、使用される患者さん本人の希望をあわせて、試聴する補聴器を決定しその効果を推定します。院長の直接の指示の下に各社の認定補聴器技能者が補聴器を仮調整して試聴貸出しを行います。試聴期間は最低でも1週間以上をお勧めしています。試聴の結果、補聴器を使用しない場合を含め、補聴器使用に関する患者さんの金銭的負担はありません。

3)補聴器適合検査:予約制です

貸出し使用での結果から補聴器を再調整し、実際に補聴器を付けた状態でスピーカーからの音、言葉のききとりを検査します。補聴器が設定どうりに機能しているかの確認も行います。補聴器の使用について十分納得されれば、この時点で購入となります。購入後も使用状況により再調整が必要なこともしばしばありますので、必要に応じてその都度、補聴器適合検査を行います。

補聴器業者店頭での補聴器購入との違い

1)当院で補聴器相談を行う目的は、難聴の患者さんの生活上の不便を医療の一環として改善することにあり、補聴器を販売することではありません。耳の専門家として補聴器使用に関する助言を患者さんの立場からいたします。補聴器販売による利益は当院には一切ありませんし、補聴器以外の方法をお勧めすることもあり得ます。

2)補聴器専門店と同等以上の補聴器適合検査設備を備えており、補聴器処方、調整に必要なデータが詳細に得られます。なお残念なことですが、いわゆる量販店や出張販売、通信販売では補聴器使用に関して十分な検査を行うことはほとんど不可能で、客観的に本人の聞こえに合っているのかどうかは判断できません

3)現在当院での補聴器相談協力業者は、マキチエ上越店(毎週火曜日午前)、上越リオネット補聴器(毎週木曜日午後、毎週金曜日午前)の2社です。いずれも認定補聴器専門店認定補聴器技能者が担当します。他の補聴器販売店で購入した補聴器についても、聞こえに不便があるようでしたら随時ご相談に応じます。

補聴器と補聴器相談の費用

1)補聴器相談で行う医学的検査は診察料と合わせて保険診療です。

2)補聴器試聴は無料です。購入は保険診療とはなりません。身体障害、生活保護などの場合は、行政からの補助が得られることがあります。該当する場合は手続きについてご説明し、必要な書類を作成します。当院で補聴器相談を行って補聴器を購入した方は、購入費用が所得税の医療費控除の対象となるよう証明する書類を補聴器店を通して入手できます。

3)補聴器の価格は1個5万円程度〜50万円程度と機種によって大きな差があり、一般的には高価格の補聴器ほど高性能です。しかし、高性能だから誰にでも合うとはいえません。聞こえの検査結果や生活の状況に合った補聴器を選択して、その性能を生かす調整ができる技能者が必要です。一般的にいって、各々の聞こえにきちんと合わせられ、長期間安定して使用できる補聴器となると10万円程度以上となることが多いです。